C_サスペンス

2018/02/08

環望 「泪~泣きむしの殺し屋~」 1巻 アクションコミックス 双葉社

 様々な事情から、一人の人間を勢いで殺してしまった女性。。  しかし、何故かその証拠が次々と隠匿され、届いた謎のスマホからの指令を受け、新たに別の人間を殺める事になっていく、そんなサスペンス・ストーリーです。

 冒頭での”殺人”に至る事情は、1巻の中でストーリーが進むと共に、徐々に明らかになっていきます。そしてそれ以上に不気味なのが、スマホから指令を送ってくる”謎の組織”の存在、、、

 殺害する相手は、ある意味では殺されても一向に構わない程度の悪人という設定なので、「必殺系」とも言えなくはないんですが、その刺客に向かわされるのが、その日まで何の訓練すらも受けたこともない、一介のOLであるということです。

 しかし、その”組織”の謎については、徐々にジワジワと存在感を増していきます。
 何でもない日常の中に潜む”協力者”達の存在が、ある意味では不気味です。出会い頭に「話は聞いている。」という一言で存在が明らかになりますが、どこをどう見ても普通に生活している”市民”でしかないと。

 そんな普通の”市民”を、色々な弱みを握りながら組織化しているのかもしれない、、、そんな予感がよぎります。

 凄腕の殺し屋ではなく、「そこらにいる普通の人」を協力者、もしくは暗殺者に仕立てるという辺りが、何というかリアリティーもあり、不思議な感覚なんですね。

 様々な伏線から”彼女が何をしたのか”も明らかになっていきますが、そういう謎解き的な部分の周到さもなかなか深いなあと。

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2018/01/24

イダタツヒコ/広江礼威 「築城院さんハシャギ過ぎ」 1巻 サンデーGXコミックス 小学館

 邪悪とも言い切れず、相手を言葉で翻弄する謎の女子高生「築城院さん」と、その対面する人物の視線だけが描かれ、そして一方的に築城院さんの”セリフ”だけで物語が進行する、伝奇・オカルト的な雰囲気を醸し出す、少し不思議なオムニバス作品です。

 まず最初に断っておきますが、私は原作である「RE:CREATORS」は未読です。
 というより、その作品からのスピンオフであることを、巻末の書き込みを読むまで知らなかったくらいです(爆)。なので、あえて彼女の”能力”については触れません。というか、読み終わるまで私もそれが”能力”なのか判らなかったし(笑)。

 原作での「築城院さん」の立ち位置(悪役である?)と作風は判らないんですが、そういう予備知識が全くない状態において、何か引き込まれてしまう、面白い、、、と思ってしまった次第です。

 そもそもイダタツヒコも広江礼威、どちらもも大変好きな作家さんですから、なんでこういう組合せやねん?という、ちょっとビックリした感もあったんですよね。漫画のキャリアとしてはイダタツヒコの方が長いわけで(といっても、長期連載となる作品は確かにあまりなく、最近は原作者としての作品が多いですし)、不思議な感じがしたんですが、実際に読んでみて、「ああ、これはイダタツヒコの世界観だ。。」と納得してしまいました。

 原作を知らないが故に、このキャラクターがどこまでアレンジされているのかは判りませんが、彼女の語り口や、そして話し相手の視線だけで進行するという、かなり思い切った「一人芝居」のような構成のこの作品自体は、色々な伏線や仕掛けで楽しませてくれるイダタツヒコ的な演出そのもので、原作とは異なるオリジナルな味付けかと思います。

 そしてその「舞台」に、このある意味で妖艶で濃い「築城院さん」というキャラが、完全に見事に填まっているなあ、と思う次第です。

 アニメ放映の際(そちらも見てはいませんが)、広江礼威がキャラデザインでアニメに関わっているのかな?、という浅い知識しかなかったため(実際には原作者として物語まで含めてどっぷりだと、この作品を通じて知りましたが(汗))、コミックス版も出ているのが気になりつつ、ちょっと手を出していませんでした(キャラデザという認識だったので、手に取っていなかったという食わず嫌い(汗)。。。大反省)。

 ただ、このスピンオフ作品が面白かったから、原作を読もうかなというのとは、弱冠違います。この作品は完全に<元作品とは無関係に>実験的で面白い作品になっています。

 そしてこれを通じて、広江礼威が原作としてどれだけ関わっているかという部分を改めて知ることになったので、改めて興味を持ったのです。

 正直、オカルト系が好きな人なら、原作の予備知識は全くなくとも十分過ぎるくらい楽しめるでしょう。また、物語の意外性や漫画の構成の絶妙さ加減からも、漫画好きな人でも楽しめるんじゃないかな、と思ったりしました。

 そして原作から入った人でも「同じ材料使ってるけど、カレーが肉じゃがになりました」的に、変な話、二次創作物的な感じで楽しめるのではないかな、と思ったり(・・・あくまで原作知らないので、元からどれくらい乖離してるかは判りませんけど(汗))。

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2015/10/22

佐藤洋寿 「スズキさんはただ静かに暮らしたい」 2巻 ゼノンコミックス 徳間書店

 1巻のコメントはこちら

 なぜ少年の家族は”警察”に襲われたのか。
 なぜスズキさんは”殺し屋”になったのか。
 その謎が少しずつ紐解かれる2巻目です。

 まさにハードボイルドなドラマを見ているかのような展開ですね。。いい役者を揃えて、映画化しても面白いかもしれない(ただし、演出力+演技力がないと一気に駄作になってしまうでしょうけど。まあどんな作品でも当然ですけどね)。

 逃げおおせた街で一緒にいる生活に馴染んでいく殺し屋の女と追われる少年。やがて”組織”に見つかり、その世界は内側から少しずつ、少しずつ崩れ始め、互いに知らないうちに歯車がずれていきます。。

 追う方も様々な事情が入り乱れ、内紛や裏切りも始まります。追われる二人が生き延びるためには、一体どうすればいいのか。。それぞれが考え、相方に相談することなく静かに準備を進めていく。それは悲劇に繋がることになるんでしょうかね。。

 ある意味、少し救われた日々が描かれつつ、だんだんと蝕まれていく日常。悲しい結末が待っているような不安感が漂いますが、3巻ではどうなるんでしょうね。
 

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2015/06/25

竹良実 「辺獄のシュヴェスタ」 1巻 ビッグコミックス 小学館

 魔女が流行っているんですかね。なんだか最近、魔女ものをやたら見るような。
 いわゆる魔女っ娘ものよりは、拷問を含む中世の「魔女裁判」絡みを題材にしたものが多いのかな?
 アイアンメイデンが出てくる作品だけでも、ここ数ヶ月で何回見たろうか。。

 この作品もその流れには乗っているものの、実際に魔法を使う<魔女>は出てきませんので、ファンタジー作品ではありません。
 人々の心をコントロールするために疫病を拡散し、その企みに気付いた人間を葬り去るために<魔女>を作り上げる、宗教を隠れ蓑にした組織に支配される中世が舞台です。
 そんな中で<生きるために”敵”を倒す>ことは当たり前で、そのために命を奪うことも厭わない、そんな一人の少女がどのように生き残っていくのか、、、

 そんな命を賭けた、息詰まる駆け引きを描いた作品といったとこでしょうか。

 ゴールは最初に示されています。物語の冒頭は、時間軸は現在。クレーンで川底から引き上げられた「鋼鉄の処女(アイアンメイデン)」にまつわる物語として話が始まるわけです。

 その忌まわしき”異教弾圧の象徴”である針のムシロの中に入るのは誰か? そこへ至る為の物語が綴られていく、ということですね。

 物語は、次々と屍が積み上がっていくような、そんな凄惨な流れになるわけですけど、この作品でもっとも異質なのは、主人公であるヒロイン(少女。10歳前後?)の性格でしょうね。。

 生き物の生死に対する感覚が、ある意味尋常ではない。ネズミの死体でも平気で持ち歩けますし、「こいつがいるから悪いんだ」と思ったら、同い年くらいの少年を本気で殺そうとする。そして行動する上では何も悪いとは思っていない、演技しているわけでも葛藤があるわけでもない、、

 ある意味では、普通であればサブキャラにするような、感情移入もしにくい凄まじい性格です。そんな異様な行動をとる彼女を、周囲の人間からの視点で描き出すという、そういう作品ですね。勿論、行動の一つ一つには理由があり、彼女なりの考えもある訳なので、それは作中で語られてはいますが、思考の中に、何か大きく欠落したものがある、そんな感じです。

 本能と直感は凄まじく、生き残らなければいけないと思えば、その咄嗟の判断力は素晴らしい。教会の施設に囚われた中、汚れものの仕事も平気でこなし、虎視眈々と状況を見極め、逆襲のためには生き残らなければいけない、”悪の根幹”を倒さなければ状況は変わらない、という強い動機が彼女を動かしています。

 それでも仲間のため、世話をしてくれた人のために行動する部分もあり、行動原理は直情的ですが、その心持ちが少しずつ微妙に変わっていくあたりが、この作品の見所になっていくのかもしれません。
 ヒロインのある意味、野性的な思考力・行動力を殺さずに、いかに人間らしさも獲得していくか、というあたりが。
 

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2015/06/15

野田サトル「ゴールデンカムイ」 3巻 ヤングジャンプコミックス 集英社

 はじめに断っておきますが、この作品は究極の<アイヌ・グルメマンガ>です!


 嘘です。


 というか、表紙から入るは2巻まではちょっと入り込めなかったんですが、3巻で引っかかって遡って1,2巻を合わせて購入して読んだという、、

 後悔してしまった、、何でこれ、読んでなかったんだろうと。
 言い訳をしてしまえば、表紙とタイトルから、作品の内容がピンと来なかったんですよね。
 で、3巻でシルバーグレーの”土方歳三”の登場という帯で、異様に興味が湧いたんですが、読んでみたら良い意味で想像していた作品とは全然違い、”裏切られた!”って感じです。すごくいい意味で。。

 物語は、日露戦争後の北海道、いわゆる<ゴールデン・ラッシュ>に一時湧いたあとに入ってきたのは、戦争帰りの”不死身の”主人公。一山当てなくてはならない理由があり、過酷な北海道で砂金採りに励む彼ですが、、、

 やがて”アイヌ埋蔵金”の噂と、それを奪って独り占めし、網走刑務所に収監された主犯が囚人に刻んだ<暗号>を巡る、軍部の暗躍に巻き込まれていくと。

 その過程で行動を共にすることになった、アイヌの少女と”狼”。極寒の冬の北海道でのサバイバルが始まると。。

 なんて壮大な設定があるなんて、正直表紙だけから読み取れなかったんですけど、実に素晴らしい。。

 当時の日本の社会情勢と、アイヌ人の立場のようなものも織り込まれつつ(勿論、史実からアレンジされている設定も色々とあるようですが)、何よりアイヌの生活、考え方の忠実な再現が凄い。殺したものは無駄なく有効活用する、肉は生で食べる(まあ、普通の人じゃ無理なので、煮炊き料理にしてくれるようになりますが)、そして獲物を追う、捉えるための数々の知恵、、、

 そして何よりも容赦ない、ヒグマの恐ろしさの描写、、主人公もある意味、何度も命の危機に晒されながら、逆に助けられる事にもなるわけですが。

 そういう半端ない野生動物の凄みと、それを追い詰めるアイヌの知恵、そして何一つ無駄にせず感謝しながら食し、生活するその考え方。
 勿論、アイヌの専門書を読めば書いてある事ばかりなんでしょうけど、漫画で、絵で描いているというのはまた違うと思うんですよね。

 で、この作品はそういうアイヌの描写もさることながら、半端ない戦闘力を持つ”日本兵”や囚人達との駆け引きや死闘が、なかなか楽しめるなあと。

 で、3巻表紙になった幕末を生き残ったという設定になっている<土方歳三>は、まだまだ。。。物語の中ではちょい役的で、話の中心にはまだまだ入ってきません。

 一応、伏線は張られているので、これから主人公との邂逅があるんでしょうけど、さてどうなることやら。

 というわけで、ジビエをアイヌ料理で(ry

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2015/05/24

佐藤洋寿 「スズキさんはただ静かに暮らしたい」 1巻 ZENON COMICS 徳間書店

 世間から隠れるようにしつつ、苦労しつつもある意味ごく普通に生活する母子家庭のとなりに、スズキさんは住んでいます。安アパートの壁は薄いので、親子が夜中にゲームなどしていると五月蝿いわけですね。度々文句をいうスズキさんな訳ですが、、、

 少年の生活は、誕生日の夜に突然崩壊します。そしてその場に居合わせたスズキさんと共に、逃避行が始まるわけです。。

 あまりに何気ない仕草ばかりで普通の「隣のお姉さん」にしか見えませんが、スズキさんは<殺し屋>です。デザートイーグルのしかも50口径とか、ちょっと女性の細腕にはキツそうな銃ですけど、それを駆使し、クールに無表情に標的や襲いかかる敵を倒していきます(まあ銃ばかりではないですが)。

 そして少年は、ある犯罪、、「5億円事件」のある場面を目撃したために、親子ともども追われる身になり、逃げ回っていました。その追手がついに居場所を突き止め、そして少年だけが生き延びたと。。

 衝撃的な状況のため、小学生である少年自体にも混乱などが生じますし、ほぼ巻き込まれたスズキさんも、成り行きで逃避行をせざるを得ない状況になっていくわけですが。。

 設定自体は、映画「レオン」の逆パターンに近いですが(殺し屋と子供の性別が逆?)、勿論中身はかなり違います。

 まあ、少年も復讐したいという訳ではなく、とにかく逃げるしかない。精神的にもかなり不安定ですしね。
 そして、スズキさんの方は、関わりを持たないように、持たないようにしつつ、どこかに家族のような雰囲気への憧れがあるのか、少年を連れて逃げることになります。

 そして、僅かな痕跡を辿りながら、逃亡先にも現れる組織のしつこさ、、、

 サスペンスものとしては、かなり良く出来ているなあ、という感じです。
 デザートイーグルはちょっと強力すぎるイメージがあるんで、本当に女性で扱えるのかなあ?と疑問もあったんですが、きちんと取り扱えば撃てないことはないみたいなんで、まあいいっすね。
 けど、安アパートの薄い壁は隣だけでなくもう1~2枚くらい撃ちぬいちゃいそうな気も(汗)。まあ、そういう気になるところは若干あるものの、これは実写映画やドラマにしても面白いかもしれないなあ、という感じがします。

 警察を悪者にするというあたりが、ちょっと一般向けドラマとしては難しいかなあ?
 2巻以降、逃げ延びた先で、どのようなドラマが展開していくのか。。

 クールな表紙と分かり難いタイトルですけど、サスペンス&ハードボイルドものが好きな人には楽しめるかと。ネタバレしないように紹介するのは難しいですが(汗)。

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2015/04/29

筒井哲也 「マンホール」 全2巻 ヤングジャンプコミックス 集英社

 裸で片目の潰れた男が街を徘徊し、吐血の際に突き飛ばされ、そして倒れたショックで後頭部を打ち死亡する。。

 全てはそこから始まる、サスペンス作品です。サスペンス・ホラーと言ってもいいのかな?

 主人公は、事件を追うベテラン刑事と、新米女性刑事。そして不思議な生態をもつ新種の”寄生虫”です。体液とヒトスジシマカを介して感染するその寄生虫により、徐々に被害者が増えていく、、

 そして、謎のマンホールの存在。。

 片目をえぐってしまう、ある意味夢に出てきそうな異様さと、フィクションとはいえ、実際に起こりうるパンデミック直前の緊迫した状況など、なかなか緊張感があり、どうやって切り抜けるのか手に汗握るシーンが繰り返されます。
 そして、意図してこの寄生虫をばらまき続ける犯人の意図とは。。

 この作品の初出は2004年頃のようなので(今回の上下巻は再販になります)、去年(2014年)のデング熱騒動などよりずっと前に、この作品は描かれていたことになります。

 内容的には”意図的に撒かれた”という違いがありますが、蚊を介して広がる寄生虫の感染は、防ぐのが非常に難しいということを、よく調べているなあと思いました。

 それをよく判っているからこそ、パンデミックが起きにくい冬という季節を選んで事件を起こし、そして「夏」を利用しようとする犯人の行動に結びつくわけですが。。

 サスペンス・ホラーとしてもよく描けていますが、バイオ・ホラーという側面のほうが強いのかもしれません。あくまで、ドラマは人間同士の戦いではありますが、実に寄生虫の行動パターン等を調べつくして描いているなあと。。
 寄生虫関係の本は、かなり読んで調べたんじゃないでしょうかね。そのベースがあるからこそ、翻弄される人々のドラマが面白くなるわけですね。

 ドログチャ系が弱い人には要注意ですけど、ある意味ドラマチックな展開と結末が印象に残る、そんな作品です。。


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2015/04/16

木々津克久 「兄妹 少女探偵と幽霊警官の怪奇事件簿」 1巻 少年チャンピオンコミックス 秋田書店

 オカルト路線だった「フランケン・ふらん 」の頃から随分と作風も変わってきた気もしますね。
 けど、読み切りの短い中にでも伏線とどんでん返しを入れられるストーリー作りの上手さは、「名探偵マーニー」である意味開花し、その持ち味をうまく活かせていたなあという感じがします。

 一応、その路線に近い感じの少女探偵物です。
 第1巻から表紙にインパクトありますが、、オカルトといえばまあ兄の幽霊が出てくるわけですからオカルト系ですけど、ドクロな兄も見た目と違って普通に優しく、霊的なものとも戦ってくれます。が、どこか頼っていいんだか何だか、という感じで、見た目ほど強くないです。えぇえぇ。

 ・・・って、別に強くなきゃいけないわけじゃないですが(汗)。

 探偵物といえば探偵ではありますが、霊的な何かに取り憑かれていたり、自分の中で何かを育ててしまっていたり、そういうものが見えてしまう少女を、突然現れた行方不明の兄の霊が手助けするわけなので、オカルト探偵物なのですかね、、

 まあ、なぜ兄が行方不明になったのかとか、そういう伏線もありますし、霊として出てきたことに何か意味があるのだろうな、ということで、この先の展開に期待ということで。。

 ちょっと表紙から受けるイメージよりは、案外ソフトな感じかなあ?という気がしますので、あまり表紙に引いてしまわずに読んでみることをオススメします。

 まあ、以前からそれなりに女の子は可愛く描いていましたんで、この路線に行くとは当初は思ってませんでしたけど、、、、
 やってみると案外悪くないなあと思いますね。その上にオカルト的な雰囲気と、話の作りのうまさが活かせてますので。

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