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2018/04/20

【ヤブガラシ】約5年(3年?)で概ね状況終了【掃討作戦】(その3:総まとめ)

 その1その2からの続き。ヤブガラシ撲滅作戦の総まとめです。

■ヤブガラシの駆除・撲滅には、一体<何年>かかるのか?(総まとめ)

 結局、ここが一番の論点ですよね。

 5年掛も掛かるの?という風に思われそうですけど、先にも書いたとおり、最初の2年くらいは、どうやって対処したらいいか途方に暮れ、土日しか時間がない中で、適当にやっていた感が強いです。つまり<無駄撃ち>です。

 なので、私の事例については、最初の2年分くらいはカウントしない方がいいんじゃないかなあ、と思います。

 いま、これまでの実体験と、各種の資料や論文等によって得られた知識を総動員した場合、1から始めてどのくらい掛かるかを考えると、概ね2~3年見ておけばいいんじゃないでしょうかね?

 以下、パターン別に見てみましょう。

◎Aコース(掘り取り中心(3年):標準コース)

 初期には体力を使いますが、力業で根っ子をまず掘り取る、というコース。1年目に頑張れば、2年目以降は楽になります。

【1年目】太根をとにかく掘り起こす(体力に自信がないなら、家族や知人等にも手伝って貰って)。掘り取れない、あるいは極太な根には、ばしばしケイピンエースを打ちまくる(掘るよりは楽)。グリホサート処理(茎を切って塗る、根に直接塗る)も併用。この年だけはちょっとしんどいかも。

【2年目】残っている根を、とにかく出来るだけ(芽が出てくる場所を目印にして)掘り取る。太根があればケイピンエース、細根からの残党が多そうなら、グリホサート処理で様子見もあり。グリホサート処理しても何度も芽が出てくる場所には、太根がまだ残っているということなので、頑張って掘り取りましょう。

【3年目】残党処理。大抵は根の切れ端、細根からの発芽なので、丁寧に掘り取るか、グリホサート処理だけでもOK。週1回は、以前に太根を掘り起こした場所を巡回して点検する。


◎Bコース(グリホサート中心(3年):省力化コース)

 他の植物が枯れても気にしない場所なら(駐車場や裸地など)、グリホサート系除草剤のみで対処する、という方法もあります(過去に引用した論文にもクズでの効果が見られますので、ヤブガラシにも応用可能かと)。これはある意味、<とても楽>です。

 ただし、根がすでにかなり太い場合には、グリホサートの効きはあまりよくありません。どんな根が埋まっているか、一応一度掘ってみてから判断した方が良いかも(掘り取らずとも、根が太ければケイピンエース処理はやり易いので、それも併用しすれば省力化ができます)。
 グリホサート系の除草剤は土壌で分解されるので、除草後、しばらく経てば普通に植物を植えても大丈夫になります。

【1年目】グリホサート除草剤を月1~2回程度、定期的に簡易噴霧器で噴霧する(他の雑草を含む植物も、全部枯れますが)。面積が広ければ手間は掛かりますが、掘り取るのに比べれば体力が要らない方法です。特に秋口に重点的に噴霧するのがポイントです(秋に根に栄養を貯めて越冬するので、一番効果的な時期のようです)。

【2年目】芽が出てきたら、同様に噴霧。恐らく前年度の処理だけで芽が出てこなくなる場所もあるので、噴霧が必要なエリアは減るはず。1~2ヶ月に1回ずつで、やはり秋口に重点的に噴霧する。

【3年目】恐らくもう殆ど出てこない筈なので(余程の太根がない限りは)、最後の仕上げと思って対処。噴霧では他の植物に影響するので、直塗りに変更した方がよいかもしれません。


◎Cコース(全部掘り起こし(2~3年):ちから技コース)

 これは新規の宅地や畑地など、掘り起こしが可能な場合に限りますが(重機なども使えてしまえば、さらに楽?)、豪快ながら丁寧にやれば1~2年で解決する可能性もあります。土を戻す場合には、ふるいにかけるなどの手間は勿論掛かりますが、客土といっても土も高いですし、ここは頑張るのも一つの手でしょうかね。。

【1年目】対象となる地面を1m掘り下げる。掘り取った土は基本的には戻さないで客土(他の場所から土を持ってくる)。当然、埋め戻す土にヤブガラシ等の草木の根が入っていないことが前提です。元の土を戻す場合には、丁寧にふるいを掛け、根などは全て取り除いてから戻すこと。残っている根から発芽してくる可能性があるので、こまめに掘り取って対処。

【2年目】残っている細根(ふるいから漏れたものとか)から芽が出てくる可能性があるので、出てきたら掘り取って対処。最大50cmでも発芽することがあるので、気を抜かないこと。グリホサート処理も併用すればよいでしょう(50cmも掘るのも大変ですし)。

【3年目】恐らく、もうやることはないかと。芽が出てきたら掘り取るかグリホサート処理するだけ。※深い場所の根は、忘れた頃に芽が出てくることもありますが、1本目が出た時点では細根の筈なのでグリホサート処理で十分かもです。


■おわりに

 対応の難しさについては、どれだけ長い間放置していたか、植木がどれだけ埋まっているか、他の植物が既に植わっているのか、などでも違ってくるでしょう。

 雑草や植木、花壇の草花を根こそぎ無くしていいなら、Bコースのように、除草剤撒きまくりでもいいんですけど、そんなに面積は広くない、やはり草木も植えたい残したい、既に庭木や草花などがあるのでそれは避けたいのであれば、根を掘り取る作業を中心に、あとは状況に応じて、ケイピンエース処理とグリホサート処理を併用していくのが適切と思います。

 我が家の場合、残党処理はまだ少し続くかもしれませんが、ヤブガラシへの対処は、概ね作戦終了した感じかなあと思っています。勿論、表の庭などには残党がいますし、忘れた頃にまだ芽は出てきますので、今年も月一でチェックして気は抜かないようにしますけど。


 あと1点。「短期間で楽にヤブガラシを撲滅する方法」は恐らくありません。除草剤も使わず、根も掘らず、というような方法では、私も実験しましたし、過去のブログでも考察したとおり、<撲滅>は無理です(断言)。

 体力に自信がない人は、出来るだけ<楽でエコな方法>はないかと模索すると思いますが、対処する機会は4~10月くらいまでの半年だけです。
 試してみてダメだったら、また来年となってしまいます。
 ヤブガラシの根はその間にも、どんどん太く長く伸びてしまいます。
 茎を折ればしなびますし、秋になればヤブガラシは自然と(地上部は)枯れますので、それで効果があったとか勘違いしないように注意しましょう。

 私は自分で対処した結果について、論文などの文献等も含めて検証し、調べて整理してみました。「なんでそうなるの?」という部分は、概ね全て回答されていると思います。
 また、「どのくらい効果あるの?」という部分も、下記の一連のブログを読んでいけば解消されるかと思います。

 とりあえず、私のように何年も遠回りする必要性はありません。2~3年できっちり決着はつきます。

 色々と書きましたが、私が調べて整理したり、経験で得た知識などが、ヤブガラシ対策で困っている色々な方々に活用していただければ有り難いかなあと。。

 このページに辿り着いた方のお役に立てば幸いです。


【駆除】ヤブガラシ 撲滅大作戦 【現在進行中】
ヤブガラシの生育条件についての一考察【2016.12.20 追記あり】
【経過報告】ヤブガラシ撲滅大作戦 3年目の成果は?
【四年目突入!】ヤブガラシとの戦いは続く。。【戦況報告】
【クズ】各駆除方法の効果を改めて調べてみた。【ヤブガラシ】
【シュウ酸化合物】ヤブガラシの性質を科学的に見てみると・・・。【デンプン】


【ヤブガラシ】約5年(3年?)で概ね状況終了【掃討作戦】(その1)
【ヤブガラシ】約5年(3年?)で概ね状況終了【掃討作戦】(その2)
【ヤブガラシ】約5年(3年?)で概ね状況終了【掃討作戦】(その3:総まとめ)

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コメント

私もただいま実家のヤブガラシと格闘しております。親が高齢となり手入れができなくなった間に繁殖してしまい、大元の根っこは2センチ近いゴボウのような根でした。庭中にネットワークが張り巡らされて、スコップではたどりつけない深い根もあります。やってもやっても次々に芽がでて途方にくれ無力感しかありませんでしたが、こちらの記事を読んで戦う気力がでてきました。我が家のヤブガラシは既存の植木の根の下に食い込んで撲滅までは難しいかもしれませんが、9割取り除きあと1割はもぐら叩きで管理することを目標に頑張りたいと思います。貴重な経験談をありがとうございました。

投稿: ヨッシー | 2018/06/07 00:26

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