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2018/02/12

島崎無印 「乙女男子に恋する乙女」 1巻 星海社COMICS 講談社

 幼い頃のトラウマで男性恐怖症に近い女子高生を、電車の中で助けてくれたのは、どう見ても女性にしか見えない「女装男子」の”ゆき”で、、、様々な友人達も絡んでの複雑なお話の始まりです。

 対人恐怖症的に男性を怖がる主人公ですが、この「綺麗な男の娘」はさらっと男性であることを早速カミングアウトしますが、何故か彼(?)だけは平気。「男の娘カフェ」で働く彼(?)とも徐々に仲良くなるわけですが、当たり前ですがそれを心配する親友と、密かに彼女に想いを寄せる同級生(男子)も、この複雑な物語に巻き込まれていきます(笑)。

 「ココロは乙女」にも、実際のところ色々とあるわけですが、この物語の女装男子は、キラキラしたものが好きで女装をしているのであって、恋愛対象は男性という設定になっています。LGBTにも色々とありますけど、それも少し絡めつつも、かなりソフトに”男の娘”を描いている感じでしょうか。

 この作品である意味、感心したのは登場人物達の心理設定や行動原理が、「こういう状況ならこうするよな」「こうなったらこう考えるよな」と、まったく無理がないので、すーっと物語の中に入っていけて、そしてそれぞれが色々な想いを持ちながら、自然に行動していることかもなあ、と思いました。

 まあ男の娘をどう描くかも色々とあるんですが、ある意味、ヒロインだかヒーローだか複雑な「ゆき」は、本当に可愛いものが好きなだけで、そういう物を身につけてみたいと素直に思うだけの、そんな”男の子”だったわけです(巻末の番外編で触れられていますが)。そういう意味で、ある意味では非常に判り易い性格でもあるので、何というか「感情移入も案外し易い」キャラ設定だなあと。

 そして多少ネタバレになりますが、密かに想いを寄せていた男子も、何気に料理が上手くて女子力高いが為に見事に”巻き込まれ”ていったり(笑)、親友は親友である意味がさつで男の子(少年)っぽさのある設定となっており、それぞれのキャラと対照的な立ち位置を演じていたりと、いろんな意味でバランスが絶妙だなあと思ったりしました。

 ”男の娘”を描く作品もあまたありますけど、ちょっと独自な方向性を感じる、そんな作品かなあと思いました。

  

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