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2018/01/19

本間実 「元女神のブログ」 1巻 モーニングKC 講談社

 元神属性な存在(吸血鬼等も含む)でありながら、人と恋に落ち、そして人として生きるという選択肢をした”女性達”の、子育てとその生き様について描いていくという、少しベクトルの変わった作品です。

 ファンタジー世界の主人公達が、現代社会下で「子育て」という現実的な問題に直面していき、”自分の存在は何か”を悩み考えていく、という物語ではあるのですが、読んでいけば判りますが、これは「出産・子育てのために”退職”せざるを得なかった女性の方々」の悩みを代弁している、とも言えるかもしれません。

 泉の女神であった過去から、神々しさをどこか失い、「普通の主婦」となってしまった主人公。「最初の頃の神々しさが無くなった」という義父の言葉から、様々な思いを巡らしていくことになりますが。。

 ちなみに”元”泉の女神である彼女を中心として、様々な人間生活を頑張る元人外の「母親達」が、オムニバス形式で登場し、それぞれ個別に感じる生活の悩みなどが描かれていきます。

 ある意味、本作の救いといったらアレですが、それぞれの母親が自分の子供を「ベタ惚れ」している、という部分は有り難いなあと思います。近年人気となった「コウノドリ」でも、出産の大変さのほか、仕事への復帰の壁、育児上の様々な悩みから、「ネグレクト」を引き起こしてしまう女性なども描かれていますが、ある意味、相談相手がいなければ、誰でも陥りかねない精神状態だとも言えます。

 そんな中、そういう逆境や苦労を「子供の可愛さ」ではね除け、自分なりの生き様を見いだそうとしていくこの作品の場合は、ちょっとベタベタ過ぎるところが人によってはアレかもしれませんけど、ある意味では子育てでどうしても失う事になるものを、「子供達が補填してくれる」という、ポジティブな描き方をしてくれている、という感じがします。

 世の中、そんなに上手くいく話ばかりではないのも確かですけど、多少なりとも失ったものより、もっと大きなものを得られる、「子育て」はそういうものなんだろう、と考えさせられる部分もある、そんな物語が綴られています。

 今後の展開としては「元の仕事への復帰」という壁へのチャレンジ、という部分も描かれていくのかな、という気もしたりします。もっとドロ臭い世界だという事は重々承知の上で、様々な種族ネタを活かして、どういう物語を描いていくのか、ちょっと楽しみな作品です。

  

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