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2018/01/24

イダタツヒコ/広江礼威 「築城院さんハシャギ過ぎ」 1巻 サンデーGXコミックス 小学館

 邪悪とも言い切れず、相手を言葉で翻弄する謎の女子高生「築城院さん」と、その対面する人物の視線だけが描かれ、そして一方的に築城院さんの”セリフ”だけで物語が進行する、伝奇・オカルト的な雰囲気を醸し出す、少し不思議なオムニバス作品です。

 まず最初に断っておきますが、私は原作である「RE:CREATORS」は未読です。
 というより、その作品からのスピンオフであることを、巻末の書き込みを読むまで知らなかったくらいです(爆)。なので、あえて彼女の”能力”については触れません。というか、読み終わるまで私もそれが”能力”なのか判らなかったし(笑)。

 原作での「築城院さん」の立ち位置(悪役である?)と作風は判らないんですが、そういう予備知識が全くない状態において、何か引き込まれてしまう、面白い、、、と思ってしまった次第です。

 そもそもイダタツヒコも広江礼威、どちらもも大変好きな作家さんですから、なんでこういう組合せやねん?という、ちょっとビックリした感もあったんですよね。漫画のキャリアとしてはイダタツヒコの方が長いわけで(といっても、長期連載となる作品は確かにあまりなく、最近は原作者としての作品が多いですし)、不思議な感じがしたんですが、実際に読んでみて、「ああ、これはイダタツヒコの世界観だ。。」と納得してしまいました。

 原作を知らないが故に、このキャラクターがどこまでアレンジされているのかは判りませんが、彼女の語り口や、そして話し相手の視線だけで進行するという、かなり思い切った「一人芝居」のような構成のこの作品自体は、色々な伏線や仕掛けで楽しませてくれるイダタツヒコ的な演出そのもので、原作とは異なるオリジナルな味付けかと思います。

 そしてその「舞台」に、このある意味で妖艶で濃い「築城院さん」というキャラが、完全に見事に填まっているなあ、と思う次第です。

 アニメ放映の際(そちらも見てはいませんが)、広江礼威がキャラデザインでアニメに関わっているのかな?、という浅い知識しかなかったため(実際には原作者として物語まで含めてどっぷりだと、この作品を通じて知りましたが(汗))、コミックス版も出ているのが気になりつつ、ちょっと手を出していませんでした(キャラデザという認識だったので、手に取っていなかったという食わず嫌い(汗)。。。大反省)。

 ただ、このスピンオフ作品が面白かったから、原作を読もうかなというのとは、弱冠違います。この作品は完全に<元作品とは無関係に>実験的で面白い作品になっています。

 そしてこれを通じて、広江礼威が原作としてどれだけ関わっているかという部分を改めて知ることになったので、改めて興味を持ったのです。

 正直、オカルト系が好きな人なら、原作の予備知識は全くなくとも十分過ぎるくらい楽しめるでしょう。また、物語の意外性や漫画の構成の絶妙さ加減からも、漫画好きな人でも楽しめるんじゃないかな、と思ったりしました。

 そして原作から入った人でも「同じ材料使ってるけど、カレーが肉じゃがになりました」的に、変な話、二次創作物的な感じで楽しめるのではないかな、と思ったり(・・・あくまで原作知らないので、元からどれくらい乖離してるかは判りませんけど(汗))。

  

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