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2017/04/11

小林銅蟲 「めしにしましょう」 2巻 イブニングKC 講談社

 今さら書くまでもないかもしれませんが、「メシテロ」とは、この作品の為にあるのではないかと思ってしまう程、破壊的なグルメ漫画です(笑)。

 舞台はとある漫画家さんの職場。そのアシスタント青梅川さんが、やる気がなくなるとおかしなスイッチが入って<まかない飯>を作り出すという、、、そんな漫画です。
 けど、ただ単にフライパン振って鍋で何か煮てとか、時短な簡単レシピを作るのではなく、下準備に数時間とか、、、〆切りに追われる戦場(漫画家の職場)において、それを無視して破壊することしか考えてないような面倒なレシピを作り始めるという、、まさに<メシテロ>な作品なわけです。

 まあ本来、テロとは政治的目的を達成するための破壊的活動な訳ですが(かなり端折った解説)、この〆切りを破壊する工作活動は、まさに漫画制作という経済活動に対しての”テロ”と言えるのではないでしょうかっっ (←信じないで下さい)

 作品の最後にレシピっぽいフロー図が掲載されますが(レシピっぽくないところが面白い(笑))、ある意味では「まかない君」的なアレンジがありつつも、無駄に変なベクトル方向に拘って、手間暇が掛かる手順をわざわざ選んだりと、<いかに無駄に時間を消費するか(=〆切りを破壊するか)>に、全精力が注がれているかのような。。。

 いやまあ、それでも漫画が〆切りに間に合っちゃったりもするし(誘惑に負けずに作業するその他の人々により)、カルチャーショック的に想像を超えた旨いメシが出来るときもあれば、稀に劇的にマズかったりもしたりと、もう終着点が見えない、暴走しまくりなグルメ漫画(・・・なのか?)と言っていいでしょう。

 ちなみに一つ感動的というか合理的だと思ったのは、、、作中では仕事場のお風呂が、無駄としか言い様がないくらいの調理器具として使われています(笑)。最近のお風呂って、保温状態の温度設定が60度まで出来るんですよね。要するに設定した温度で維持ができるわけです。この機能を使って、50度に設定したお風呂で”肉”を数時間かけて茹で上げるわけです。水とガス代の無駄以外の何者でもありませんが(笑)、いやしかし、これは凄い事に気がつかされたなあと。。

 世の中、油の温度を180~220度とかに維持したりする器具は沢山あります(ガスレンジに最近は温度センサーが内蔵されているものもありますし、IHであればもっと簡単ですね)。またオーブンでも設定した温度にして維持するのは簡単ですよね。

 ところが100度以下、50度や60度を維持できる調理器具って、、、実は存在しません。それを謳っているIH調理器具もあるにはあるんですが、どうもきちんと温度設定はできないらしい(口コミを見る限りにおいては)。

 「50度洗い」が一時期流行りましたが、あの温度設定だってやったことある人は苦労した筈(温度計で測って水足したりまた火に掛けたりetc.)。けど、「50度洗い」は数秒から数分漬ければいいだけですから、温度の維持なんて考える必要はなかったですよね。その温度を一定に維持するというのは、本当に大変です(探せば、そういう機器は存在しそうですが、調理器具ではない気がする、、、)。

 けど、温度設定が自動設定可能な風呂釜を使えば、それが簡単にできてしまうということです。まさに目からウロコでした(実際にやるかどうかは別ですが(笑))。

 某「マツコの知らない世界」で漫画メシを作るという回がありましたが、そこでは温度自動設定機能のない御自宅のお風呂を使って、温度計を眺めながらお湯を必死に足しつつ、非常に苦労しながらこの「めしにしましょう」のレシピを再現していました。が、温度設定機能のあるお風呂を使えば、もっと簡単に美味しくあの”お肉”は再現できたと思いますね(あれ、あまり美味しくないという感想でしたが、多分”失敗”しただけだと思いますね。。)。

 まあ、レシピの内容よりも、「いかに美味しいメシを作るのには時間が掛かるのか」を教えてくれる、そんな作品・・・なのかもしれません(←多分、色々な意味で間違ってます)。

 

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