« ミナヅキアキラ 「流星傘下」 1巻 マガジンエッジKC 講談社 | トップページ | 剣持ちよ 「空のカイン」 1巻 マガジンエッジKC 講談社 »

2016/08/24

REDICE/藤見泰高 「巨蟲列島」 3巻 チャンピオンREDコミックス 秋田書店

 飛行機が墜落したことにより、”無人島”に漂着した高校生達を待ち構えていたのは、人をも襲う巨大化した昆虫たちであった。。

 ざっくりと言えばこんなストーリーであり、エログロ・サバイバル・パニックB級ホラー漫画といったところでしょうかね。。

 ちなみに1巻、2巻の表紙を飾る迷彩服にベレー帽の女性は、軍事関係者でも何でもなく、昆虫採集が好きな昆虫オタクな主人公です(読むまで何かバイオハザードもので軍が関係しているというお話かと思ってたんですが、違いました(汗))。なぜ巨大化したとか、そういう謎の部分には、まだ3巻でも到達していません。とにかく次々襲われては犠牲者が増え、逃げ惑うという状況が続いています。

 掲載している雑誌の関係もあると思いますが、ちょっとエロ描写は強め(まあ青年誌ですし)、そして昆虫に襲われる様が本気でグロいですので、そこは駄目な人は要注意です。スプラッタが好きな人なら全然平気でしょうけど。

 昆虫オタクな主人公のお陰で、危機は色々と乗り越えるには乗り越えるんですが、必ず昆虫出現時には犠牲者が出ます。しかも犠牲者はほぼ<瞬殺>です。昆虫自体、襲うときはジリジリではなく速攻で急所を狙い、毒や消化液を注入し、あとは貪り喰うだけですから、その対象が”人”となると、自ずとえげつない描写になるのは必至ということですね。

 そして巨大化した昆虫は、たとえミヤマカラスアゲハ(林道でよく見かける金属光沢で綺麗な黒いアゲハ)でも吸汁という行動で人を襲えるという、もう人間は虫の”餌”以外の何者でもない世界となっています。けど、巨大化してるのは何故か虫(クモやダニ、寄生虫も含むので)ばかり。他のものは植物も含めて巨大化はしていません。

 昆虫については、もし巨大化したらどうなるだろう?という想像をも含めて、そこそこ正しい生態知識に基づいていると思われます。まあ細かなところは言い出すとアレなので、「もし○○だったら」な漫画なんですから、それなりに楽しめばいいかと思います。

 ですが、、、原作者からは、昆虫の性質や何をしたら駄目か、どうやったら逃げられそうか、という部分を渡して、物語の部分は編集さんと作画担当者で描いているのかな?と想像しますが、描いてからのチェックとかはしているのかな?という部分がちょっとありました。

 ある意味、寄生虫は専門外だから気がつかなかったのかな・・・?(ちょっとだけネタバレになります)

 2巻の作中で、カタツムリの寄生虫と同様の状態になるシーンがあるんですが、目玉が鋭角に突き出て横縞が出てくるという描写があります。

 「実際の写真」はあまりオススメはしませんが、「ロイコクロリディウム(Leucochloridium)」で検索して下さい。
 これはカタツムリの寄生虫で、緑色のシマシマ突起物状に変形した眼が何とも気色悪いですが、アメリカやヨーロッパには普通にいるそうです。

 誰もが知っているカタツムリ。眼がどういう風に付いているかは誰でも御存じと思いますが、触角のような先に眼が付いていると。この角の部分を「後触角」というそうです(Wikipedia参照)。この寄生虫に感染すると、この後触角の部分が”膨らんで”異様な形になるわけです(実際には、先の尖ったイモムシ状の寄生虫がこの後触覚に入り込んでくるので、太くなるようです)。

 判る人はすぐ気がつくと思いますけど、人間の眼球に後触角なんて無いわけです。であれば、寄生されたカタツムリのような形状になることはあり得ない筈なんですけど、なんかインパクト優先なのか、<思いっきりカタツムリのように出っ張らせて>しまってるんですよね。。まあ、寄生されているという描写を強調するために、あえて漫画的な演出なのかもしれませんけど。。

 他の昆虫の描写とかには最新の知識等も駆使して描かれているのに、何でここだけこんな描写にしちゃったのかな?と、残念でならなかったり。。まあ、絵のチェックまではしなかったのか、昆虫が専門なので軟体動物だから(恐らく寄生虫も含めて)判らなかったのか。。あまり深く考えない人なら気にならないんでしょうけど、私は妙にここだけは気になってしまいまして。

 ただ、それ以外の描写については、昆虫の知識総動員でグロさも徹底しつつ描写されているなあと感心しています。まあ、外骨格な昆虫同士の喰う喰われるは、じっくり野外で見ていてもそんなにグロくないんですが、生身の人間が襲われたら、ここまでグロくなるか。。。と変な感心もしきり。

 ちょっと異常な先生達も含めて、人間関係が破綻しすぎだろう(笑)な高校生達ですが、この残虐シーンのオンパレードで精神的に平気なのかよ!ってツッコミも出来なくもないですが。。

 どちらかというと、B級ホラー的な感覚で読むのが一番正解かもしれませんです。

|

« ミナヅキアキラ 「流星傘下」 1巻 マガジンエッジKC 講談社 | トップページ | 剣持ちよ 「空のカイン」 1巻 マガジンエッジKC 講談社 »

C_アクション」カテゴリの記事

C_サイエンス」カテゴリの記事

C_サバイバル」カテゴリの記事

C_自然・動植物」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/21254/64103967

この記事へのトラックバック一覧です: REDICE/藤見泰高 「巨蟲列島」 3巻 チャンピオンREDコミックス 秋田書店:

« ミナヅキアキラ 「流星傘下」 1巻 マガジンエッジKC 講談社 | トップページ | 剣持ちよ 「空のカイン」 1巻 マガジンエッジKC 講談社 »