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2016/08/03

まつだこうた 「超人間要塞ヒロシ戦記」 1巻 イブニングKC 講談社

 なんかこう、想像力をかき立てられながら、常に「・・・本当にそうなの?」という疑問を抱かせる不安な要素で突き進む、そんな風変わりな作品です。

 料理店で普通にアルバイトをしているフリーター「ヒロシ」。同じバイト仲間の「しずか」ちゃんは無表情で愛想もない彼に恋をするわけですが、実はその「ヒロシ」は、小さな宇宙人達が宇宙船を作り替えて人そっくりに作り、王族を中心として国家を形成している<人間要塞>であったのです。。。。
 まあ、何というか「マクロス」みたいな?(←全然違っ)

 というと、まあSFといえばSFですし、要塞の中での”人間”模様(お姫様を中心として、議会や駆け引き葛藤あれこれ)を見ていると、何となく宇宙ものの群像劇として構成されているんですが、「しずか」に翻弄される度に起きる「ヒロシ」の中でのパニック状態を見るにつけ、「・・・これ本当に宇宙人が中にいるの?」と疑問を投げかけられるわけですね(笑)。

 要するに多重人格の究極の形みたいにも見えてきますし、実は一種の寄生虫みたいのを擬人化しているようにも見えてきたり、、、、要するに、そういう<疑念>を常にどこかに抱かせつつ、なんか妙に律儀に群像劇が繰り広げられるという、そういう作品なわけです。

 まあ、起きる事件は今のところ、彼女が一方的に好意を寄せるが上のイベント(ちゅーとか、合コンとか)でしかないのですが、「ヒロシ」の中では大パニックです。彼女とおつきあいする訳にはいかないわけで(国家的にはw)、それをいかに避けるか、熱心な(けどなんか滑稽な)議論を繰り返したり、なんかもう勢いで誰かが暴走して行動してみたり。。さらに地球時間とは違う時間(数時間程度が数日に換算されています)で生きている彼らは、<彼らの生活を守るため>に、ありとあらゆる可能性を考慮し、何が最善かを模索しながら、長時間、「しずか」と対峙しなければいけないと。。

 ある意味、心理的な劇中劇のような描写の漫画は多数あるわけですが、このSF的な設定が<本当>かどうかもあるにせよ、ここまで「ありそうなイベント(バイト先の娘が好意を抱いてくれた)」だけで、よくまあこんなパニック作品を作れるなあと、感心することしきり。

 ある意味、体内の細胞達の日々の活動(戦い?)を描く「はたらく細胞」にも通ずるところもあるかなあ?

   

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