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2015/07/15

つくみず 「少女終末旅行」 2巻 BUNCH COMICS 新潮社

 幾重にも重なる複合都市の廃墟、誰もいない、謎の偶像が並ぶその廃墟の中を、半ばアテもなく「ケッテンクラート」に乗りながら、二人だけで旅をしていく、その静かな日常を描くという、そんなSF作品です。

 動力はガソリンで動くエンジン。水道などの都市の一部の機能は使える区域もありますが、「古いけど動いた」的な、極一時的なもの。”ほぼ”誰も居ない廃墟。ただし、1巻あたりに1人程度、人と出会うことがあったりします。

 けど、それぞれ何が過去にあったのか。誰もそれは知りませんし、答えてもくれない。あるのは偶像であったり、破壊された戦車の並ぶ戦場の跡であったり、”ほぼ”誰もいない延々と連なる廃墟だけ。。

 少女の一人はしっかりしていますが、もう片割れはノーテンキのトラブルメーカー。まあ、小さなけんかをしながらも、助け合いながら、二人ぼっちで度を続けていくと。。

 叙情的と言うよりは、退廃的というか、まあ廃墟だから”終わってる感”が強いというか、襲ってくる敵がいるわけでもなく、また明確な目的や目標があるわけでもなく、ただただ、「ここにいちゃ駄目かも」というような、消極的な理由で移動を続ける二人。

 目的も目標もないで、ただ日々を過ごしている少女達というと、SFというよりも、現代社会と重なるところも、何となくあるような、ないような。。

 ある意味では、絶望的なこの空虚な世界の中では、真剣に考えたり悩んだりするよりも、風に流されるようにふんわりと「とりあえず生きる」くらいの考えでいた方が、そして二人でいればまあ寂しくないや、くらいの感覚でいる方が、生きていく上では辛くないのかもしれません。

 滅びの哀愁感というんですかね、、それがとても日常的な時間軸の中で、妙ににじみ出てくる、そんな作品になっています。

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