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2015/07/01

とりのなん子「とりぱん」 18巻 ワイドKCモーニング 講談社

 鳥が好きなんだから当然読んでると思われそうですが、

 当然読んでます(・∀・)

 作者は、鳥や生物の専門知識はそんなにはないのだと思います。最初の頃は、記述内容(鳥の声)とかを間違えてて、読者に指摘されちゃった、テヘっとかいうオマケのエピソードも読者コメント漫画の中にありましたね。
 今はあまり気にならなくなりましたけど(多分、相当しっかり調べ物もしているのだと思います。そんな苦労は漫画に描いてませんが)。

 けど、凄いと思うところは、別に知識とかの問題じゃなく、、
 何が凄いかって、その観察力の確かさだと思うんですね。
 半ば「観察」に徹して開き直っているだけに、おかしな生物的な知識とか間違いが入る込む余地が逆にないんだなあと。。

 まあ動物を擬人化する漫画というのも沢山ありますが、この作品が一線を画しているのは、作者が穴があくほど対象物を細かく観察して記憶していることです。

 デフォルメされてナレーションよろしく台詞を付けられていますけど、詳細な観察に基づいたものなので、違和感がまったくありません。あくまで「傍観者」としての立ち位置を意識してキープしている。

 「この動物は、こんな生態なんだよ~」という生物の豆知識みたいなのは最低限、名前が判ればいいんです。あとの解説は詳しい図鑑に任せておけばいいわけで、徹底して「傍観者」であり「観察者」であり、自分の見たもの、見た行動以上のことは、「こんな事を考えてるのかなあ」という、<とある観察者>の想像だと判るよう、割り切って描写しているんですね。

 調査や研究の世界では、調査者の思い込みとか想像は必要ないというか御法度みたいなところがあります。
 けど、普通に人が野山の草花や動物を愛でるのに、こいつらどんなこと考えてるんだろう?と想像しては駄目なんて事はありません。
 けど、チラ見だけでは、見えないところを想像で補うしかなく、そこから妄想して何だか迷走していく人が結構多い。。まあそれを本当にポエムとかで書くならいいんですが、なんだか本来の生態からかけ離れた描写、記述になっていくことが往々にしてあったりするんですな。。。
 図鑑とか本の知識+ちょっと観察した程度で動物を漫画で描こうとする人も、この泥沼に陥りやすい・・・かも。。

 けど、この漫画を改めて読んでみて下さい(まあ思い出すでもいいですが)。殆ど全て、自分で観察した内容「だけ」しか描いていないんですよね。勿論、初登場の鳥とかの紹介はチャチャっと書かれていますが、漫画で描かれていることは、全て作者が目で見て記憶した内容。それにナレーションを付けているのみ。
 だから、誰もその内容は否定できないし、そして逆に私みたいな人間でも(?)、安心て読めると。私も見たことがないような行動が描かれていて、ビックリさせられることも多々。
 そしてとにかく「私は傍観者」という距離を常に保ち、観察し続けるという。。

 この「観察力」と「記憶力」、そして「傍観者」という武器があるからこそ、この作品は動物の知識がある人もない人も、等しく楽しく読めるのだと思います。。


 ここからは若干余談。

 今回は初のアメリカロケも描写されていますが、アメリカは本当に別世界みたいに自然の色が違いますよね。
 なんであんな派手な色使いなんだろう?とか、行ったことがないと不思議に思ったり、自然の映像見てもなんだか色補正してるように感じることがあると思いますが、、

 アメリカの紅葉って、日本の紅葉とは色が全然違って彩度がめちゃ高く、本当に映画やポスターの色そのものだったり、鳥もどれもコントラストが高いし色も派手です。Cardinalなんて、見たことはあると思いますけど、目の前に来たときは誰かペンキで塗ったのかと思うくらい、違和感のある色彩でした。。

 Acorn Woodpecker(ドングリキツツキ)が出てきましたが、これは集団でドングリの貯蔵庫を持つことで有名、、ですけど、実は貯蔵庫(グラナリー)を持つのは一部の地域の個体だけで、外の場所では単独で普通のキツツキと変わらない行動をとるそうです。という豆知識(・∀・)


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