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2015/06/18

平方イコルスン 「駄目な石」 全1巻 白泉社

 これはなんというか説明が難しい1冊、、です。
 つげ義春の「ねじ式」を説明しろと言われても説明できないのに近い(言い過ぎか)。

 女子高生+αの日常会話が3~5ページに渡って、小さなコマに書き綴られている、そんな短編を沢山集めた作品集な訳ですが、その会話の内容が、、、説明しにくい。

 要は、普通は脳内であれこれ考えつつも、言葉を選んで「こうじゃない?」とかいう形で言葉のキャッチボール(会話)は行われる訳です。が、この作品の場合には、その脳内で考えているプロセスまで含めてダダ漏れ状態で蕩々と言葉が流れ出てきます。
 けどまあ、ダダ漏れのようでいて、言葉の選び方とか会話の流れは上手に構成されていて、ついついダラダラと読んで行ってしまう、そんな不思議な雰囲気もあります。

 会話のきっかけや内容自体は、本当に何でもない日常であったり、恋愛ものであったり、すごくどうでもいいことなんですが、なんか必要以上に小難しく哲学的な問答を繰り返し、そして「まあいいか」的な、なんか適当なところに話が落ち着いたり、なんか喉に引っかかってるけど取れない的なところで終わっちゃったり、なんかこれはもう「読者への挑戦か!」的な感も。。
 頭で考えたことがそのまま言葉に出るといえば、小学校低学年以下の子ども並かもしれませんが、一応高校生なので、行動は同じでも喋ってることが、もうちょい高度になり、そして流れるようなやり取りになっていると、そんな感じでしょうか。

 それでいて、こういう手の作品はシュールな絵柄のことが多いんですけど、それなりに絵柄が可愛かったりするんですよね。いや、何というか表情や仕草、例えば恥じらいとかの描写が上手いので、いわゆる不条理系とも一線を画している気もします。

 何よりも扱っている題材自体、本当に日常の「まあ気になるけどどうでもいいかもなあ」的なところに、深く深く余計な首を突っ込む的な(言葉遊び+実際の行動も含めて)、そういう日常の延長上に成立しうる場面描写だから、かもしれません(会話と行動が迷走するだけで、本当に日常描写といえば、それだけなので)。

 私はこういうのとても好きなんですけど、表題の「駄目な石」なんて、最後の②コマしか「石」は出てこない。そこまでのプロセスは延々と会話をしているだけという感じです。
 だからこそ表題に選んだろうな、という、、これを表題に持ってくるセンスがこんな感じですので、そのあたりから推して図るべし、とゆーことでしょうねえ。。

 まあけど、人によって合う合わないはかなり分かれるかもしれないですね。
 そこはまあ、、私も責任持てないので、各自ご判断ください。

 

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