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2015/05/08

鈴城芹 「ホームメイドヒーローズ」 全2巻 まんがタイムKRコミックス 芳文社

 特撮つながりということで。ただし、ベクトルはかなり違います。

 こちらは全2巻で若干不遇な状況になってしまった作品ですね。。

 家族ぐるみで地球(地域?)の平和を守るため、日々なんだかその闘いに備えて準備をする、そんな一家の物語なわけです。はい。

 読んでいけばわかりますが、作者の特撮愛は半端じゃないです。いわゆる特撮系の設定のあるあるを、まあ現実にやるならどう実現するかとか、何で必要なのか?みたいなものを含めて、その必要性をディスカッションするというか。。。

 まあそもそも、悪の組織も存在しないご近所を中心とした世界で、正義の秘密組織や戦隊を作ろう、というモチベーションを、どう維持していくのか、という辺りからして、作中でツッコミを入れつつ進むわけですね。

 2巻になり、やっと何となく<悪の組織>が出来上がりつつあるわけですが、もの凄い常識人(人智を超えた存在も含めて(笑))、「これ強力にし過ぎたら、相手も怪我しちゃうよね」とか、「ここで暴れたら商店街の人々や見学者に迷惑が」とか、ヒーローよりも考えすぎるし(笑)。

 なんかこう書いていくと、ゆるゆるな作品に見えますけど、ほんとにユルユルです。やっとヒーロースーツらしいものが完成し、登場するのも2巻の後半。殆ど最終話に近いあたり。

 お約束の「巨大化」もありますけど、なんかもう遊園地のアトラクションの域をちょっと出る程度のゆるゆるさ(笑)。

 けど、端節に出てくるセリフは深いものがあります。

 特に最終話のこれですね。

 「正義の味方ってね 悪い奴なんだよ」

 解説はしません。読んでからのお楽しみということで。

 けど、これは深い。。。と思いました。勿論、かなり議論を呼ぶ解釈だと思いますけどね。

 不遇にも2巻で終りとなりましたが、この方の作品は(作中にも友情出演しまくってますが(笑))、大体4巻くらいまでの尺がある場合、3巻くらいまではこういう「のほほん」とした日常系の言葉あそび的なノリなんです。
 なので、この作品も2巻前半までのゆっくりとした「悪役の準備」段階では、そのくらいの尺で考えてたんじゃないかなあと思うんですよね。1巻で<悪>の要素がほぼ出てきてないという辺りもあり。

 ただ、そこで読者の方が、作品の方向性を見い出せなかった、、というのが痛かったんじゃないかなあ。。
 私も1巻だけ読んで、「これどういう話になるんだろう?」という不安がよぎりましたもの。悪役が出ないヒーローものとか、そういう方向性なのか?と、本気で読んでいて、それで成り立つかなあと悩んでしまっただす(私が悩む必要ないんですが(汗))。

 せめて2巻アタマのエピソードが、1巻の巻末あたりで出てきていたら、流れが少し変わっていたかもしれませんけど、最初から3~4巻の尺を想定していたのだとしたら、確かに2巻の巻頭で登場させる、というのも演出としてアリですよね。。これも分からなくはない。

 ある意味、終わったことにウダウダ言っても仕方ないのですが、この作品、他紙に移ってでも続きを描いてほしいなあと思います。
 毎週日曜日の商店街のドタバタ劇が続くだけ、という仕掛け以外にも、色々と考えていた筈。悪役もアップグレードや試行錯誤があり、ヒーロー側もまだ体制も変身合体ロボット(爆)も、何も完成してないわけで。
 終わらせ方からしても、おそらく諦めてはいないはず。。

 この作者の作風からしても、3巻以降で盛り上がり、絶対面白くなるはずなのですよね。。ないものねだりですが、いつか実現したらいいなあ。。という願望も込めて。


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