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2015/05/07

丹波庭 「トクサツガガガ」 2巻 ビッグコミックス 小学館

 半端ない特撮好きをひた隠しにしながら、OLとしての日常生活を渡り歩く、一人の女性の闘いの物語・・・みたいな。

 女性で特撮(しかも戦隊物)好きというのは、そんなに言うほど少ない訳ではない気もします。作中でも触れていますけど、TV局の方も、若手のアイドル男優を積極起用し、物語も子供向けではない作品、増えてきてますよね(特に仮面ライダー系列ですが)。

 けど、戦隊物はまだまだ子供の牙城かもしれません。そんな特撮ものの「お約束」から「形式美」にどっぷりハマる、、人はハマると思うんですけど、確かに仲間を見つけるのは難しいかなあ。。特に女性だと。

 何せ、確かに特殊な範囲の趣味を持っている人は、<私も含めて>人に言う機会って、なかなか無いのは確かです。私の今の職場でも、漫画専用の六畳間をもってる漫画好きということを知っている人は、一人くらいしかいません(言わないんじゃなく、言う機会が全然ないわけで。いやまあ、言ったところで話が通じない事もわかってるので。。私はジャンプ作品とか週刊漫画系はいくつかは単行本で読んでいても他は殆ど読んでないし、アニメも昔のなら多少知っても、最近のは全然知らんし。会話が続かないのです。経験上・・・(つまり自爆した事もありーの))。

 そういう心の葛藤に焦点を当てたのがこの作品。言いたいけど言えないジレンマ、そして仲間を見つけた時の喜び、けど、自分のツボの部分と、相手のツボが本当に合うのかどうか、そういう部分でもまた不安が生じますし(まあ喧嘩になる程なら、もう仲良しみたいなもんですが(笑))。

 コミケなどの同人誌界隈を経験していると、ディープな仲間からライトな仲間まで、自分と合うレベルの知人を作ることは可能なんですけど、コミケに足を運ぶという事自体、経験がない人にとっては絶壁のような高さがあるでしょう。

 ネットを通じてというのも、今は入り口としてアリだと思いますが、書き込みやメールのやり取りも、相手の反応を探りながらというのは結構神経を使います。(これも経験済み、、、ちょっとした言葉の行き違いで、険悪になってしまうこともしきり)。

 そういう意味で、潜在的にある特殊なものが好きな人って周囲にも居るはずなんですが、「声を出さないので分からない」という状況は、ごくふつうにあるお話で、共感も生むんじゃないかと思います。

 この辺は比べてしまうのはあれですが、最近性的マイノリティは十数人に一人、という結果が公表されて話題にもなりました。が、それを受けて自分の周りにはそんな人いないなあ、と言うのは的外れな意見ですよね。
 要はそういう方々の多くは、「自分からは絶対言わない」筈ですから。

 まあ、趣味の世界であれば、生死や生活に支障が出るところまで行く悩みとはなりません。けど、程度の違いはあれ似たようなものかもしれません。廻りに受け入れられる要素が見いだせなければ、わざわざ自ら公表する必要性はないわけですから。

 この作品は、特撮自体より、プライベートで趣味に走りつつ、社会との接点との折り合いに悩む人々の、そういう部分に焦点をあてた作品です。

 なので2巻の巻末で作者も悩んでいるようですが、作者は勿論、特撮好きで自らの経験も折り込みながら作成していますけど、トクサツを創作したり、実際描いたりというのはかなり苦手な様子。

 そういう部分は生温かく見守りつつ、恐らくトクサツ以外にも共通する<あるある>話を、いろいろと盛り込んでいって欲しいなあと思いますです。
 

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