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2015/04/06

相田裕 「イチゴーイチハチ!」 1巻 ビッグコミックスピリッツ 小学館

 この作品、まずは<先入観>を捨てて読むことが肝要です。
 とはいえ、最初はどうしても帯に目がいっちゃいますけどね。。

 けど、正直もう前作とはぜ~んぜん違う作品です。個人的にはいい意味で裏切られたくらい豪快に違うんで、エールを送りたいくらいです。

 部活とか運動部とかの課外活動に力を入れている、まあある意味すべり止めという位置づけの高校。そこに入学することになったヒロインは、先輩を訪ねて「生徒会」を覗くことに。
 ちなみにその先輩は、入学式で祝辞を読み上げる生徒会長(女性)であったりします。

 けど、なぜか生徒会の入会テスト?はスポーツだったりと、なんかもうその辺りから<なんでもあり>感が漂ってきますが、生徒会とは名ばかり、学校ぐるみで<お祭り好き>な生徒魂が、徐々に明らかになってくるわけであります。

 1巻は抑え気味に、とある「自販機」導入大作戦運動といったイベントで始まります。ああ、その前にガチンコ野球勝負もありますけど(爆)。
 イベントは若干変わっていたりしますけど、いわゆる正統派の”学園マンガ”ですね。

 一寸、絵柄から「高田慎一郎?」と思うくらい、なんか絵柄が違う気がしましたが、よく考えてみたら、前に描いていたのは全員外人少女でしたよね。ちゃんと描き分けている、ということなんでしょう。勿論、意識もして変えてる可能性もありますが。

 「GUNSLINGER GIRL」は、架空世界の突拍子もない設定もありましたが、ある意味では心理的な描写も結構濃かったです。ただし薬漬けで”刷り込み”という形で歪められている特殊な状況下に全ての少女達が置かれており、それを利用して暗躍する大人たちの葛藤とアクションという形で話が構成されていました。
 細かな心理描写はしっかり描かれていた部分もありますが、そういうものが特殊な物語設定の中に飲み込まれてしまっていた部分もありますね。。

 こうして丁寧な心理描写も絡めた学園マンガを描いているのを読むと、逆にこの細かな描写があったからこそ、あの作品もどこか冷めているように見えつつ心理描写・葛藤がしっかり描かれていたからこそ面白かったんだろうな、と思ったり。

 やはり前の作品の印象は忘れろと言っても無理なんですけど、逆に読んでいない人の方が、先入観なくこの作品楽しめるんじゃないかな、と思います。
 そのくらい、なんかもう自然に学園マンガしてるんですよね。びっくりするくらい。

 ある意味、作者の挑戦であり、そして過去の作品からの脱却でもあるんだろうなと思います。
 素直に読んで楽しむのが吉。そして贔屓でなく、十分面白く読めると思うですよ。

 (物足りないと感じる人もいるかもですけどね。。まあ、それは好みもあると思うので、仕方ないかなあ。。)

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