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2015/03/24

成田芋虫 「IT'S MY LIFE」 1巻 裏少年サンデーコミックス 小学館


 この物語は、油絵のような美しい表紙から想像できるようなお話からは、かなり斜めな視点から描かれながら、そのまま斜めに横滑りしていくような、、、、

 そんな感じで、またしても「ちょっと普通の視点とは違う」、ファンタジー作品となっています。


 まず、主人公は仮面と軍服を脱ぐこともないのに、なんと30代の若さにして、騎士隊長を退任、余生よろしく郊外に築500年の「まいほーむ」を手に入れ、そこで好きなインテリアに囲まれた悠々自適な<マイホームライフ>を満喫していきたいという、かなり変わった真面目男。
 そしてその<マイホーム>に、台風のように飛び込んできた、トラブルメーカーな魔法使い見習いな幼女。

 まあ、そんな状況で何も起きないわけがない、と。
 ・・・いや、”間違い”はそう簡単に起きそうではないので、そこは安心していいとして(ロリコン疑惑事件は、まあ、、、いいか)。

 普通、ファンタジーといえば冒険活劇的に旅に出て、というものも多いですが(勿論、街を起点とした物語として描かれるものも多いです)、この物語の場合、<マイホーム>という固定された「定点」と、その家をこよなく自分の城として愛する男の、異常なまでの”マイホーム”愛(+友人愛+ペット愛)によって引き起こされる暴走活劇が描かれていきます。
 もう一人の主人公である魔法少女(?)は、魔法が下手で虐げられてきた過去を引きずりつつ、思い込みの激しさで、騒動をさらに引っ掻き回す役目。そして、種族の問題以上に何やらヒミツもありそうと。。
 いわゆるドタバタコメディーの範疇ですが、ファンタジー世界なだけにスケールもなかなか大きい。けど、人を襲わない大人しいドラゴンとか、体の一部を使って魔法アイテム(あまり役立たず)作ってみたりとか、なんかどこか緊張感がゆるい世界設定なところが、またちょっと面白い。

 かなりコメディーというかギャグに近い感じで物語は進みますけど、ファンタジー要素の濃い部分も、しっかりと織り込まれております。その辺りは、緩いながらも抜かりがない。
 馬鹿正直で真面目な元隊長の実直さも、場面によってはギャグにしかならないわけですが(というか、そういう状況に追い込まれる(笑))、ある意味、一般的な共感できる悩みも抱えながら生きてきた部分があるので、案外入り込みやすいかなと。

 真面目だからこそ孤独感を味わいながら生きてきたその人生が、虐げられてきた少女とも重なり、どこかお互いに惹かれるところがある、という感じですが。。しかし次巻からは一体どういう展開になるのやら。

 ただのファンタジーギャグだけではない、ちょっといい話(?)やファンタジーに若干ありがちな(こらこら)伏線も織り交ぜた、ファンタジーものとしても十分楽しめる作品になっております。

 ・・・若干思ったんですが、私の紹介してる漫画って、分類的にファンタジーなのに偏りすぎかしら?
 まあ、面白い作品ならそれでいいか。

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