« 樫木祐人 「ハクメイとミコチ」 3巻 BEAM COMIX エンターブレイン | トップページ | 野呂俊介 「スピーシーズ・ドメイン」 2巻 少年チャンピオンコミックス 秋田書店 »

2015/02/28

九井諒子 「ダンジョン飯」 1巻 BEAM COMIX エンターブレイン

 なんかファンタジーで御飯といえば繋がりということで、、、変なスイッチが入っちゃったので、、、、というか、繋がっちゃうところが怖いですね。。

 九井諒子は、ショートSF作品を多数描いているが、どこかとぼけた感じで、星新一のようでいて少し違う、力の抜けた妙なテイストを持っていると感じていたり。

 着想が、ほんとに予想のつかない方向によろけていくような、なんとも説明しにくい、、
 そう、どちらかと言えば不条理漫画に近い雰囲気な作風じゃないですかね。ひとつひとつの短編も、それなりに味はあって楽しいのですけれど、やはり短編であるだけに小粒で、もの凄いスケール感で描かれるようなわけでもなかったんですよね。
 というか、短編しか描かないのかと思っていました。

 その作者が初めて描く長編ファンタジー作品がこれでなわけですが、、、もうこのストレートなタイトルといい、フライパンを構えた表紙といい、脱力感が半端ないです(笑)。

 まあ、色いろあるゲームでも、上手にお肉を焼く技は大切なスキルだったりするわけですけど(違)、ダンジョン系のゲームと言えば、確かにアイテムの中に食料はある。けど、それをそんなに重要アイテムとして描写はしないですよね。確かに。どんなゲームでも必須アイテムなのに。
 そんな空気のような「ダンジョンでの食事」にスポットライトを当てたのがこの作品、、、、、ってわけじゃないな。うん。捻りすぎてなんか3回転くらいヨジレてしまったような切り口です。なんかもう、主人公達が”食材”を前にして、一体どんな味なのか、そもそも喰えるのか、おそるおそる食す姿は、ある意味リアルでもあります。。

 RPGの描写部分や世界観は、できるだけリアルに定番的なところをきっちり押さえています。というか、こういうところをきっちり描くからこそ、斜め上を行く展開が面白くなるわけですね。

 いやまあ、そりゃあモンスターだって喰えるでしょう。けど、「お金」がないからって食料を”調達しながら”冒険するってのは。。まあ想像できない世界ではないですけど、なんかとたんに異様に胡散臭く、泥臭~くなってきます(笑)。けど、色々なモンスターの属性を考えながら、こう料理したら美味しかろうとか、味を想像しながら目を瞑って喰らいつくとか、、、いや、やっぱ普通は発想しないわ。こういう風には。
 というか、、、”鎧騎士”まで喰らおうというその発想力は、素晴らしいとしか言い様がないです。。常識的に考えたら、、、って、あ。これファンタジーだわ(汗)。

 しかし、そう考えていくと、ゲームも含めてファンタジーの世界観って、実は結構自由なようでいて固定されていたんだな、と思ったりもしたり。固定された価値観がそこにあるからこそ、突拍子もない発想で簡単に砕けちゃうところが、また面白いのかもしれません。

 つーか、こんなのんびり旅していていいのか?? モンスター達を”消化”しながら進むのはいいけど(笑)。

|

« 樫木祐人 「ハクメイとミコチ」 3巻 BEAM COMIX エンターブレイン | トップページ | 野呂俊介 「スピーシーズ・ドメイン」 2巻 少年チャンピオンコミックス 秋田書店 »

C_ギャグ・コメディー」カテゴリの記事

C_グルメ」カテゴリの記事

C_ファンタジー」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/21254/61205768

この記事へのトラックバック一覧です: 九井諒子 「ダンジョン飯」 1巻 BEAM COMIX エンターブレイン:

« 樫木祐人 「ハクメイとミコチ」 3巻 BEAM COMIX エンターブレイン | トップページ | 野呂俊介 「スピーシーズ・ドメイン」 2巻 少年チャンピオンコミックス 秋田書店 »